「節税」のお手伝いはしますが「脱税」は手伝いません。

 納税は国民の義務です。日本国憲法第三十条に、「国民は、法律の定めるところにより、納税の義務を負ふ。」と書かれています。小学校6年生で初めて学習するようですね。中学校でも高校でも学習するようです。学習指導要領に書いてありました。

 

 で、いくら納税すればよいかを定めている法律が所得税法、法人税法、消費税法、相続税法などのいわゆる税法です。

 

 日本では原則、申告納税制度が採用されており、自分でいくら納税しないといけないかを計算して、その計算した金額を納めることになっています。この計算のお手伝いをするのが税理士です。

 

 計算してみて納税しないといけない金額が大きいと、もうちょっと少なくならないものかと考えちゃいますよね。そこに「節税」とか「脱税」とかの思考が生まれるわけです。

 

 「節税」はルールの範囲で認められている、または認められると思われる方法で税負担を抑えるものです。これに対して「脱税」はルールの範囲を逸脱して税負担を抑えるものです。

 

 ルールである法律に違反するとどうなるか?当然罰則を受けることになります。報道で「○○国税局が△△地検に告発した」などと報じられていますが、これは「脱税」ですね。やったらあかんやつです。「国税との見解の相違で」と報道される場合は申告した側と国税側のルールの認識がちょっとズレていた場合で、「節税」しようとチャレンジした場合に生じるものと考えられます。

 

 税理士のスタンスを説明します。税理士は脱税相談に応じることを税理士法第三十六条により禁止されています。法律に定められているのです。罰則は「税理士業務の禁止」、または、「2年以内の税理士業務の停止」、「戒告」です。

 

 「税理士業務の禁止」は税理士登録の抹消を伴う最も重い処分です。「税理士業務の停止」の場合は税理士登録は抹消されませんが税理士業務は出来なくなります。税理士業務が出来なくなる=すべてのお客さんに迷惑がかかるということになります。

 

 結論です。当然のことながら「脱税」は手伝いません。「節税」の相談は承ります。でも「節税」って結構手段が限られるんですよね~。お金も出ていきますし。「節税」しない選択肢を提供することも大事と思っています。

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